職場で現れやすい高次脳の後遺症

私は高次脳の方に向けて「復職教室」や「グループワーク」のプログラムを行っています。その中で以下の表をお見せして「高次脳の方が職場に戻った時に現れやすい症状がいくつかあります。人によって現れる症状は違います。ご自分にも起こりそうだなと思うも…

9月は就労移行支援にとって特別な月

「9月末までになんとか一人は就職させてください」 就労移行支援で働いている人は管理者からこんなプレッシャーを かけられることもあるでしょう。 なぜ9月末までなのか? なぜ就職者を出さないといけないのか? 来年の就労移行支援の基本報酬が9月末までの…

復職支援に関わる重要な3つの通達

会社を休職中の人が障害者総合福祉法の就労系サービスを使えるか、 ある条件を満たせば使えます。支援者が知っておくべき厚労省の3つの通達を 紹介します。 1 休職者は就労系福祉サービスを利用できるか 2 復職者を一般就労した者としてカウントが可能か …

復職教室のレジメ

私が高次脳機能障害で会社を休職中の方向けに行っている復職教室のレジメを公開します。

復職支援 会社あての手紙

私は会社を休職中の方に就労移行支援事業所で復職支援をしています。 復職支援の内容は大きくは、①ご本人向けの支援と②会社とのやりとりの支 援に分かれます。 1 ご本人向けの復職支援 ・通所することによって体力、集中力を向上させる ・作業を体験する中…

「早く復職したい」人への対応の原則

本人が「早く復職したい」と不安や焦りを募らせている場合、どういった対応が効果がありますか。 会社を休職している高次脳の方の中には、病識の持ちにくさもあって十分な復職の準備もしないまま「早く復職したい」と焦って行動してしまう人がいます。 例え…

易疲労対策は3本立てで

高次脳の方の就労準備でまず最初に取り組むべきは易疲労対策です。 その易疲労対策は3本立てで行いましょう。 1 少しずつ負荷をかけて体力、耐久性を向上させる 2 睡眠、食事などで自律神経を整える暮らしを心がける 3 自分の易疲労のスペシャリストにな…

なぜ易疲労対策から始めるのか

高次脳の方の就労準備で一番最初に取り組むべきは易疲労対策です。 よく高次脳の症状の説明で注意障害、記憶障害、遂行障害、社会的行動障害、易疲労というように羅列的に列挙してあるものを見かけます。私はその位置づけに疑問を持っています。易疲労は高次…

高次脳の後遺症を知ろう

1 高次脳の方が就労準備として 取り組むべき3つの課題 高次脳の方が復職・新規就職のための準備として取り組むべきことは次の3つです。 (1)体力·集中力の向上(易疲労対策) (2)後遺症を知る(高次脳の理解を深める) (3)後遺症をカバーする方法を身につけ…

模擬会議  議事録の精度をあげる

模擬会議では毎回やった会議の内容を議事録にまとめてもらいます。 次回の模擬会議の冒頭で各自の議事録にざっと目を通してもらいます。 「他の人の議事録でこれはいいなと思ったところはありますか?」 ・簡潔で分かりやすい ・表を使っていて見やすい ・記…

会議の場で現れる高次脳機能障害

模擬会議の場で現れやすい高次脳機能障害があります。 1 記憶障害 ・自己紹介で同じことを繰り返して言う ・前回の会議の内容をすっかり忘れている ・直前の他人の発言に引きずられて以前の自分の発言と違うことを言 う 2 注意障害 ・議事録作成で文字や数…

 高次脳のある人の新規就職の課題と支援(全2回)オンライン講座

(講座No.4)高次脳のある人の新規就職の課題と支援1 開催日時:2/26(土) 15:30 ~17:00 オンライン 1 就活開始の3つの判断材料 2 易疲労対策から始めよう 3 就活開始の最終判断は情緒の安定 4 高次脳の気づきこそ就活成功のカギ 5 支援者がその人…

高次脳機能障害の気づきを促す模擬会議プログラム(1)

高次脳機能障害の方の復職や新規就職を難しくする要因の一つに「病識の持ちにくさ」がある。心理検査や職業検査の結果を示しても実際の職場では大丈夫であると主張されることが多い。私が勤務する就労移行支援事業所では作業を体験していただいたり、グルー…

脳卒中や交通事故で会社を休職中の皆さまへ

人生の途上で大きな病気や怪我をされ懸命な治療とリハビリを経て退院の日を迎えられた皆さま、お疲れさまでした。自分の体がどうなってしまうのか、自分や家族の生活はどうなってしまうのか、たいへんな不安な日々だったことと思います。 病院では主に家庭に…

コンサルなき退院

私はある就労支援施設で高次脳の方の復職支援アドバイザーをしている。 私の施設にAさんが復職をめざして通い始めた。話を聞くと休職期限まであと3か月しか残っていなかった。3か月では復職準備でできることは限られている。通所頻度を週3から徐々に伸ばして…